テープ起こし、反訳には、用途に応じていくつかの起こし方があります。今回は整文と要約という二つの起こし方について、簡単にご説明いたします。
「整文」は文体を整え、語尾を統一する起こし方になります。用途としては、インタビューやご講演、発表会等を書籍、冊子化するためののチェック原稿ですとか、どちらかといえば私的な利用よりも、多くの方に読んでいただくような内容のものによろしいのではないかと思います。
語尾を「です・ます」や「である」調に統一して、言い間違いや、意味の無い言葉を外し、倒置や文法上の誤りも修正します。ご講演などでお話しをされるような方の場合は、きっちりとした話し方をされているので、あまり手直しする必要がないケースが多いです。
「要約」は別名「サマリー」とも呼ばれ、その名の通り、内容をまとめながら起こす起こし方になります。あらかじめお客さまから文字数や見出し付け、段落分け等、具体的なまとめ方をご指示いただきそれに沿って作業をします。
お話しの内容をしっかり理解しつつ、指定された文字数にまとめるという作業は、かなり難易度が高い作業です。そのため、作業スタッフの中でもこの作業ができるのはベテランのスタッフに限られます。
こちらは会議やインタビューには不向きでご講演など、お一人の方がお話しをされているようなものに適している起こし方になります。
要約は、一度粗起こしはしますが、納品は要約された原稿のみとなりますので、全体の原稿を見つつまとめたいというお客さまは整文をご発注されて、ご自身でおまとめになるという方もいらっしゃいます。
どちらのまとめ方も、全体の受注件数から見るとお依頼いただける絶対数はそんなに多くはありません。ですが毎回決まってこちらをご発注されるお客さまもいらっしゃいます。