テープ起こしの話者さまの表記について

テープ起こしを初めてご利用される方にとって、原稿はいったいどんな感じで仕上がってくるのかというのは気になる点だと思います。 例えば、ご講演で一人の方がお話しをされている場合、話者様がどなたかわかりますので、極端に言えば、わざわざ表記する必要はないでしょう。

逆にご発言をされる方が多い案件、会議やグループ討論、株主総会など、複数の方がいらっしゃる音声は、ご発言者ごとに改行して、どなたのご発言かわかるようにテープ起こしをします。

雑誌のインタビュー記事は、インタビューイとインタビュアーがそれぞれわかるように表記されていますよね?お作りする原稿もそれと同じイメージになります。 インタビューや対談の場合は、基本的に1対1なので、テープ起こし作業を行う者にとって、話者さまの判別は容易にできます。

ところが大きい会議になると、ご発言される方が数十名になる場合もあります。こうなると話者さまの特定難易度もかなり上がります。 とはいえ、会議体の場合、ご参加の方は多くても、メインでご発言される方は限られるケースが多いようです。

声優さんのように、お声に特徴がある方の場合はいいのですが、通常はそういう方ばかりではありません。 特に男性は女性に比べてお声が低いので聞き分けは難しくなります。

「はい」とか「そうですね」などの短いフレーズも作業者泣かせです。 話者さまが多い案件の場合、作業前にあらかじめお声のサンプルを用意して、どなたのお声かわからない箇所はそれを確認しながら特定作業を行います。

特に裁判等の証拠資料になるような録音での話者さまの特定作業は、とても緊張を強いられます。クライアントさまの中には、話者さまをタイムコードからすべてわかるようにリストをお作りになり、それを音声データと一緒にお送り下さる方もいらっしゃいます。

これは作業をする側にとって大変うれしいです。テスト前にあらかじめ出題問題を教えてもらうような感じでしょうか?

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